作業療法士の初任給を徹底調査!気になる金額は?!

作業療法士の初任給
作業療法士を目指し就職活動をしている学生さんの中には、就職が決まった方もそうでない方もいるでしょう。
就職先の話を友人としていると、初任給の話題になったことはありませんか?
自分が受ける病院や内定が出ている就職先よりも、友人の就職先の方が初任給が高いということを知ると、羨ましい気持ちと同時に自分の初任給は低いのかどうか知りたくなったのではないでしょうか。
そこで、作業療法士の平均初任給を設置主体別や施設形態、最終学歴などあらゆる視点から調査してみました。

作業療法士の初任給!平均ってどのくらい?!

初任給の平均
作業療法士の初任給は、病院や介護施設など勤務先によって異なりますよね。
そんな初任給の平均額を、病院の設置主体別と施設形態別でまとめたので見ていきましょう。

病院設置主体別にみる、作業療法士の平均初任給

病院といっても、一般の病院から大学病院のような大きい病院まで様々あるように、初任給額も様々です。
そこで、病院の設置主体別で初任給と年収の平均額を調べました。

【設置主体別の平均初任給額と年収】

設置主体

病院例

平均初任給額

平均年収額

厚生労働省

独立行政法人国立病院機構

独立行政法人労働者健康福祉機構 他

国立病院

約17万8,000円

約288万円

国立大学法人

国立大学病院

国立大学附属病院 他

約19万1,500円

約295万円

都道府県・市区町村

地方独立行政法人

日本赤十字社

済生会

国民健康保険団体連合会 他

公立病院

公的病院

社会保険病院

厚生年金病院 他

約19万1,000円

約287万円

医療法人

公益法人

社会福祉法人 他

一般病院

約21万8,000円

約328万円

※1(出典:厚生労働省|「平成30年 医療施設動態調査」)

上記表の区分は、厚生労働省による「平成30年 医療施設動態調査」を基に作成し、平均初任給額と平均年収額はハローワークの求人情報を基に調査しまとめたものです。
初任給の平均額が一番高かったのは、医療法人や公益法人、社会福祉法人などが設置主体となっている一般病院の約21万8,000円、また平均年収額も最も高く約328万円でした。
一方で、最も低い平均初任給額は、独立行政法人等が設置主体の国立病院で約17万8,000円ですが、賞与額は最も高かったため平均年収額は3番目の約288万円となりました。
そして、その他設置主体の公立病院と国立大学病院ではほぼ変わらない平均初任給額という結果に。
しかし、平均年収額では約8万円の差があり、国立大学法人の大学病院等の賞与額の高さがうかがえます。
では、病院と同じく就職先として人気の高い介護施設の初任給はどうなのでしょうか。

施設形態別にみる、作業療法士の平均初任給

病院の平均初任給額を見てきましたが、介護施設などはどのくらいの金額なのでしょうか。
医療施設、福祉施設、介護施設の3つに施設形態を分けて、ハローワークなどの求人情報を基に初任給の平均額を調査し表にまとめました。

【施設形態別の平均初任給額】

施設形態

施設例

平均初任給額

医療施設

一般病院

大学病院や診療所

精神科病院

リハビリテーション病院 他

約19万4,500円

福祉施設

特別養護老人ホーム

老人デイサービスセンター

身体障害者福祉センター

精神保健福祉センター 他

約22万7,000円

介護施設

介護老人保健施設

訪問リハビリテーション事業所

生活介護支援施設

生活介護事業所 他


約26万9,000円

施設形態別で見てみると、介護施設の平均初任給額が最も高いという結果になりました。
けれども、初任給が高い介護施設のほとんどは「賞与が無い」もしくは「少ない」というマイナス面もあり、年収的には賞与の多い医療施設や賞与がある福祉施設とほぼ変わりません。

最終学歴で変わる?!作業療法士の初任給額

学歴で差があるイメージ
作業療法士になるには、専門学校や短大(3年制)、大学などに通い、知識と技術を身に付け、国家試験に合格することが必要です。
学んできたルートは違っていても、国家試験に合格しなければ作業療法士になれないのですから、試験に受かった皆さんは新米作業療法士であることは変わりませんよね。
しかしながら、就職先によっては学んできたルートつまり最終学歴によって初任給の金額が変わるんです。
求人情報の初任給が最終学歴で分かれている場合、ほとんどが【専門学校卒業・短大(3年制)卒業】と【大学(4年制)卒業】の2パターンに分けられていることが多く見受けられました。
では、どのくらい初任給額の差があるのかについて、ハローワークや求人サイトなど集めたデータを基に独自で算出しました。

【最終学歴別の平均初任給額】

全体

国立病院

大学病院

公立病院

一般病院

専門・短大卒(3年制)

約19万1,500円

約17万4,000円

約18万8,000円

約18万7,000円

約21万7,000円

大学4年制卒

約20万1,500円

約18万5,500円

約19万9,000円

約19万9,000円

約22万1.500円

全体の平均初任給額から見てみると、大卒と専門、短大卒では月に約1万円の差があることが分かりました。
なかでも、最も初任給額に差があったのは公立病院で、その差は約1万2,000円です。
また、反対に最終学歴による差が少なかったのは差額約4,500円の一般病院でした。
最終学歴で初任給額を分けている求人は、国立病院や大学病院、公立病院などに多い傾向にあり、一般病院は同額からのスタートがほとんどです。
しかしながら、同じ国家試験を合格しているにもかかわらず、専門学校・短大(3年制)卒と大学(4年制)卒で初任給額が分けられ約1万円前後の差が生まれるのでしょうか。

専門・短大卒と大学卒の初任給額の差とは

専門学校・短大(3年制)と大学(4年制)の違いは、作業療法士の専門的な知識と技術に+αの知識を学んでいるかという部分です。
4年制の大学では作業療法士の専門知識や技術に加え、組織管理やマネージメントなどについても学ぶことができ幅広い知識を得られます。
しかし、専門学校では作業療法士の専門的な知識と技術を身に付け、就職し働くことを重視しているため、どちらかといえば実技重視といえます。
このことから、専門的な知識や技術を習得していることがベースとなり、+αの知識を学んでいるという部分に対する価値が初任給額の差となります。
とはいえ、専門学校のなかでも卒業後に「大学卒業と同等」の待遇を受けることができる学校があります。
その専門学校はというと、4年制で「高度専門士」という称号を付与する学校です。
この「高度専門士」が取得できる専門学校に通い卒業することで、最終学歴が専門卒であっても大卒と同等の待遇を受けることができ、初任給額にも影響してきます。

初任給と手取りの違い

初任給と手取り
求人情報などを見ていると、初任給や基本給、手取りなどの言葉が出てきますよね。
初任給と手取りの違いが分からないという方もいるのではないでしょうか。
まず『初任給』とは、学生から社会人になって初めてもらう給料のことで、基本給に各種手当が含まれています。
各種手当とは、通勤手当や資格手当、地域手当、住宅手当などのこと指し、就職する病院や施設によって手当の種類や金額は異なります。
そして『手取り』とは、初任給から保険料や税金などが引かれ、銀行口座に振り込まれる金額です。
保険料や税金などというのは、健康保険や厚生年金、雇用保険などの社会保険と所得税や住民税などを指します。
求人情報を見る際に、初任給の金額が振り込まれると勘違いしないためにも覚えておきましょう。

作業療法士と他の職種の初任給を比較

他職種をイメージ
前述のとおり、作業療法士の平均初任給額は約20万1,500円(大卒)、約19万1,500円(専門、短大3卒)ですが、他の職業はどのくらいもらっているのでしょうか。
そこで、最後に他の職種と作業療法士の平均初任給額を比較してみましょう。

【産業・学歴別初任給】

産業

大学

高専・短大卒

作業療法士

約20万1,500円

約19万1,500円

建 設 業

21万4,600円

19万500円

製 造 業

20万5,200円

17万9,700円

情 報 通 信 業

21万5,800円

18万8,700円

運 輸 業 ・ 郵 便 業

19万8,600円

18万2,200円

卸 売 業 ・ 小 売 業

20万5,500円

17万7,900円

金 融 業 ・ 保 険 業

20万4,600円

16万7,800円

宿泊業・飲食サービス業

19万8,100円

17万5,700円

医 療 ・ 福 祉

20万1,500円

18万3,700円

サ ー ビ ス 業

(他に分類されないもの)


20万2,000円

17万8,900円

※2(出典:厚生労働省|「平成 30 年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」)

この結果から、作業療法士の専門・短大卒の平均初任給額は、他産業の初任給額と比べると一番高い金額となっています。ですが、大卒で初任給額を比較してみると作業療法士は他産業よりやや低めのスタートとなるようです。

さいごに

お金のイメージ
作業療法士の初任給額は、勤務する病院や施設、学歴などによってさまざまです。
就職先を決める条件の中で、初任給額を気にする方も多いと思います。
けれども、初任給の金額が高いからといって、待遇面も良いという訳でありません。
なぜなら、初任給額は人材確保のため初任給のみ高く提示しているところも稀にあり、待遇面の賞与や昇給が無いところもあります。
長く勤務することを考えると、スタートの初任給額がやや少なめであっても、昇給や賞与といった待遇面が充実している所へ就職することで、その後の年収額も違ってきます。
ですので、就職活動を行う際は初任給の金額に囚われず、基本給の金額や昇給の有無、賞与の有無、職場環境などに注目しましょう。
就職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、しっかりと条件面や職場のリサーチをし希望条件に近い職場を探すことが大切です。

PTOTSTワーカーでは、専任のキャリアアドバイザーがしっかりと就職活動をサポートしてくれるので、希望に近い職場を見つけることができます。
なかなか、良い条件の求人が見つからない方や、職場のリサーチに自身がないという方は一度相談してみて下さい!


【参考サイト】
※1 出典:厚生労働省|「平成30年 医療施設動態調査」
※2 出典:厚生労働省|「平成 30 年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」
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