新人作業療法士に必要な知識とは?病院勤務に備えておくこと
新人作業療法士が働き始めて必要になる知識についてご紹介します!これから働く作業療法士の方必見です!!
更新日:2019年10月18日
公開日:2019年09月18日

作業療法士のたまごさんの中には、病院への就職が決まり、国家試験も無事合格したという方もいるのではないでしょうか。勤務開始までの期間は作業療法士として新しい職場で働くことの不安や緊張もあって、少しソワソワしますよね。
そんな、ソワソワした気持ちを解消するためにも、勤務開始までの期間に何か習得しておくべき知識はないかと調べている方もいると思います。
そこで、新人作業療法士が働きだして必要になる知識とは、どんなことなのか一緒に見ていきましょう。
目次
新人作業療法士が知っておくべき知識とはどんなこと?
新人作業療法士として就職先が決まり、事前に配属先が知らされている方もいると思います。しかし、担当する障害領域や患者さんのことなどは、実際に働かないと分からないことが多いのも事実です。
では、初出勤までの期間に知っておくべき知識とはどんなことなのでしょうか?
勤務する病院の下調べ
まずは、働く病院についての下調べをしておきましょう。
なぜなら、病院内のリハビリテーション科に勤める場合、手術後の患者さんに対して、機能回復を目的としたリハビリテーションを行う事になるからです。
担当する患者さんの疾病については、看護師さんなどからカルテ等で引継ぎがありますが、疾病について何も知識を持っていないと任された時大変な思いをすることになります。
ですので、働く病院はどんな診療科目があるのかなどをリサーチし、リハビリテーションを行う可能性がある疾病についての知識を身につけておきましょう。
知識の輪を広げよう!作業療法士におすすめの本
作業療法士として働いていると、様々な症状の患者さんを担当することになります。
実際に担当する患者さんが、どんな症状なのかは働いてみないと分かりませんが、実習でリハビリテーションを行ったときに、疑問に思ったことなどを解決しておくことで知識は広がります。
そこで、浮かんだ疑問を解決するためにも作業療法士によく読まれている、おすすめの本を3つご紹介します。
◇「運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略」
URL:https://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=91294理学療法士の疑問に答えている本ですが多くの作業療法士にも読まれています。
◇「変行動変容を導く!上肢機能回復アプローチ 脳卒中上肢麻痺に対する基本戦略」
URL:https://www.igaku-shoin.co.jp/bookDetail.do?book=88812CI療法についての本で、化学的根拠に基づいた作業療法の内容が載っています。
◇「臨床OT ROM治療 運動・解剖学の基本的理解から介入ポイント・実技・症例への展開」
URL:https://www.miwapubl.com/products/detail.php?product_id=1745
実際の臨床治療を紹介している本で、経験の少ない作業療法士からベテランまで活用できます
ここでは、3冊の本を挙げましたが作業療法に関する本はたくさんありますので、今の自分に合った本を探し読んでみて下さい。
また、本を読む以外であれば担当患者さんと同じ症例の研究内容を読むことで、知識を広げていくことも可能です。
働いて分かる作業療法士にとって大切なこと!!それは・・・
作業療法士としてもうすぐ働きだす方の中で、知識をもっと増やし良い作業療法士になりたいと考えている方も多いと思います。
そこで、先輩作業療法士が現場で本当に必要になった知識や大切だと感じたことをご紹介します。
先輩作業療法士が教える、現場で本当に必要な知識
皆さんは、学校で作業療法士としての基礎を学んできたと思います。
しかし、実際に働いてみると学校でやってきた症例に当てはまらないことも多々あり、学校で詳しく教わっていない知識が必要になる事があります。
たとえば、病院のリハビリテーション科で働く場合であれば、担当患者さんの疾病についての知識は必須で、合併症やリスクについても理解していなければなりません。
さらに、医療チームの一人として参加することになった場合、チームで共有する患者さんのバイタルサインや呼吸、検査データなどの情報を、理解・提供できる知識も必要となります。
また、医師や看護師など他職種と関わりながらリハビリテーションを行うこの仕事は、他職種の方には理解してもらいにくい部分や伝わりづらい所があります。ですので、他職種相手でもこちらの意図を分かりやすく伝えるなど、円滑に人間関係を築くソーシャルスキルが必要になります。
たくさんの知識よりも大事なこと
多くの知識を習得しているからといって良い作業療法士になれるとは限りません。
なぜなら、知識があるということは良いことではありますが、患者さんの気持ちを考えずリハビリを進めてしまうような作業療法士には、患者さんは心を開いてくれずリハビリがうまく進まないということもあるでしょう。
ですので、知識ばかりに目を向けるのではなく、患者さんの心を開くことができる「コミュニケーション力」や前向きな気持ちに持っていける「話力」などを高めることに目を向けましょう。そして、患者さんと楽しいことを共有でき、悲しいこと辛いことを共感してあげられる「人間らしさ」が、作業療法士にとって最も大切なことだといえます。
まとめ
新人作業療法士が、働き始める前の期間に習得できる知識はどんなことか、また、現場で必要になる知識などについて見てきましたがいかがでしたでしょうか?
新人作業療法士として、働き始める前に出来ることは病院のリサーチをしっかりとしておくおことや、本を読むことです。
しかし、作業療法士として忘れてはいけないのが患者さんとのコミュニケーションです。
皆さんも、治療技術や知識ばかりに目を向けるのではなく、患者さんの心に寄り添いながらリハビリテーションを行える、人間らしさあふれる作業療法士を目指していきましょう。
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