専門理学療法士とは?資格取得のメリットや資格取得の流れもまとめて解説!

専門理学療法士の資格について詳しく解説しているコラムです。資格を取得することで得らえるメリットや資格認定を受けるまでに必要となる申請条件などについてもご紹介しています。

2020.06.16

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専門理学療法士の資格について解説

理学療法士が自己研磨をするにあたりスキルアップに役立つ資格はさまざまですが、そのなかの一つとして「専門理学療法士」という資格があります。
理学療法士のスキルアップ資格の多くは、人事考課や給与の優遇につながったり、職場内での立ち位置が大きく変わったりするなどプラスになることが大半で、積極的に取得を志す方も少なくありません。
しかし、専門理学療法士という資格についてはまだまだ全国的にみると取得者数が少なく、「聞いたことはあるけれどどのような資格なのかは知らない」という方が多く、資格取得についてさまざまな疑問を抱かれている方が多いようです。

そこでこちらの記事では、

「専門理学療法士ってどんな資格?」
「専門理学療法士の資格を取得するメリットは?」
「専門理学療法士の資格取得の流れは?」

などといった疑問について、詳しく解説していきます。

専門理学療法士とは?

専門理学療法士とは、自らの専門性を高めるために、理学療法の学問的発展に寄与する研究能力を高めていくことを目的とした資格で、日本理学療法士協会が認定する“新人研修プラグラムの修了者を対象とした生涯学習制度”のひとつです。
専門理学療法士として活躍するには、7つの専門分野(基礎、神経、運動器、内部障害、生活環境支援、物理療法、教育・管理理学療法)から1つ以上の分野において高い学術的知識を身につけることが求められます。
この生涯学習制度には、同じく7つの専門分野から1つ以上の分野を登録し、臨床技能の維持や向上を目指す認定理学療法士という資格取得コースがありますが、専門理学療法士はこの資格の上位資格となっており、資格取得の難易度は高めです。
ちなみに、2019年7月1日時点での専門理学療法士取得者数(延べ人数)は1,891名(※実数は1,512名)で、最も取得者数の多いエリアは東京都、最も取得者数の多い専門分野は運動器理学療法となっています。
2019年7月1日現在の協会登録者数は123,138名ですので、会員数に対し取得者数は1割弱とまだまだ少ない傾向にあるようです。

専門理学療法士のメリットとは?

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理学療法士としてできることを増やしたいと考える方には、専門理学療法士の資格取得を積極的におすすめします。
というのも、専門理学療法士の資格取得の大きな名目は、生涯学習の一つとして自己研鑽することを目的にしているため、専門的な知識がしっかりと身につき、今後の仕事に大きく活かすことができるからです。
とはいえ、専門理学療法士を目指すには、膨大な時間と労力が必要となってくるため、あらかじめ資格を取得することで得られるメリットについても理解しておくべきでしょう。
そこで、専門理学療法士を目指すことで得られるメリットをいくつかご紹介していきます。
今後資格取得を目指したいと考える方は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

極めていきたい専門分野に強くなる


理学療法士になったものの、どの分野においても知識が中途半端でこれといった強みがないと悩む方は多いはずですが、専門理学療法士になればそのような悩みも解決できます。
専門理学療法士は、7つの専門分野から1つ以上の分野に対して知識を身につけて仕事に活かすことのできる資格であるため、いわば専門領域における理学療法のスペシャリストといえます。
特定の分野に対して専門知識を身につけていることで、「もっと専門分野に強くなりたい」、「特定の病状にダイレクトなアドバイスができるようになりたい」といった想いも叶えることができるでしょう。

ほかの理学療法士と差別化を図ることができる


理学療法士の資格を持つ人は全国に大勢いますが、専門理学療法士の資格を取得している方はまだまだ少数派です。
だからこそ、特定の分野において専門的な知識を持っている専門理学療法士になれば、ほかの理学療法士と大きく差別化を図ることができます。
少数派な資格だからこそインパクトは大きく、「○○の分野といえば○○さん」と信頼されることも少なくないでしょう。
また、このように名前が広まれば、必要に応じて勉強会や研修などの講師に呼ばれるといった機会もあるかもしれません。
理学療法士として有名になりたい、顔を売っていきたいと考えている方にとっては、ほかの理学療法士と差別化を図ることができる専門理学療法士はまさにうってつけの資格といえます。

専門理学療法士になるにはどうすればいい?

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専門理学療法士になるには、資格認定を受けるうえで必要となる申請の条件がいくつかあります。
実際に、資格取得を目指すにはどのような流れとなるのかをみていきましょう。

専門理学療法士の申請条件と資格取得の流れ

専門理学療法士の資格取得の流れとして、申請条件を満たすために必要となるステップは大きく分けて3つです。
専門理学療法士の資格取得の流れ.jpg

(1)新人教育プログラムを修了する
専門理学療法士になるには、はじめのステップとして新人教育プログラムを修了しておかなければなりません。新人教育プログラムの履修修了となる必要要件は15単位で、修了登録を行うのに協会入会から最短でも1年はかかります。


(2)7専門分野から1つ以上を登録
新人教育プログラムを修了したら、次に7つの専門分野から1つ以上を選択し登録しなければなりません。7専門分野には、基礎、神経、運動器、内部障害、生活環境支援、物理療法、教育・管理理学療法があり、この中からいずれか1つ以上を登録しなければなりません。


(3)学術的な研鑽を積み560ポイントの取得を目指す
1.2のステップをクリアしたあとは、学術的な研鑽を積み重ね、研修活動を履修ポイントとして計560ポイントの取得を目指します。専門分野の登録から5年以上が経過していることが申請の条件となります。


以上が、専門理学療法士になるために必要となる申請条件と資格認定の流れです。
上記で挙げた3つの過程をすべて満たすことで、専門理学療法士の資格認定の申請を行うことが可能となり、認定審査に合格すれば晴れて専門理学療法士になることができます。
なお、申請を行う際は必要書類と申請料(1分野につき10,800円)が必要となります。
詳細については以下を参照してください。


【申請時に必要となる提出書類一覧】
・申請書
・誓約書
・研修活動の記録
・研修活動を証明する書類のコピー(参加証・修了証・抄録・論文などのコピー)
・ チェックリスト

(※)専門理学療法士のポイント取得についての詳細は、日本理学療法士協会の「専門理学療法士ならびに認定理学療法士資格取得および更新に関わる履修ポイント基準(2018年6月改定)」にてご確認ください。

さいごに

理学療法士が仕事をする風景.jpg

理学療法士の生涯学習において、自身のスキルアップに大きく繋がる専門理学療法士という資格について詳しく解説してきました。
まとめると、専門理学療法士は学問的要素が高く、理学療法士の自己研鑽に大きく貢献する資格ということが分かりました。
資格取得を目指すにあたり、最短でも新人教育プログラム修了後から資格認定を受けるまで5年間を要するなど、その道のりは決して簡単なものではありませんが、専門理学療法士になることで得られるものはきっと大きいはず。
理学療法士としてなにか自身の強みになる資格が欲しいと考えている方は、ぜひこの機会に専門理学療法士の資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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