
介護やケガ等で身体をうまく動かせるようにするために、リハビリをおこないます。最近では、病院に通うリハビリではなく訪問リハビリテーションと呼ばれる方法も浸透してきました。従来のリハビリとどう違うのか、不安になりますよね。
そこで、今回は訪問リハビリテーションの概要や理学療法士の仕事の役割についてまとめました。最後まで読むと、訪問リハビリテーションのことが分かるようになっていますので、ぜひご一読ください。
目次
訪問リハビリテーションとは?概要についてご紹介
訪問リハビリテーションとは、居宅要介護者に対して日常の生活の自立を目指して、在宅でおこなうリハビリテーションのことです。理学療法士や作業療法士等の国家資格を持つ職員が、訪問して心身のケアをおこないます。
ここでは、訪問リハビリテーションがどのような目的、内容でおこなわれるかご紹介します。また、保険基準やメリット等も解説していきます。
目的
目的としては、日常生活の自立と社会参加が主な目的となっています。特に、病院やクリニックに通院することが困難な方に向けて提供されることが多い印象です。介護保険証が認定された方や主治医からの診断を受けた方がリハビリを受けられます。
例に挙げると、病院の入院期間が終わり、リハビリをおこなう予定だが田舎で交通手段が無く通うことが難しい場合が挙がります。それ以外にも、状況に応じて主治医が判断してサービスを使います。リハビリをする方だけではなく、家族の方に対しての助言をする場合もあります。
内容
訪問リハビリテーションの内容は、対象者の状況によって変化します。主におこなわれる内容としては、以下のことが挙げられます。
・寝返りなどの体位交換
・起き上がりや座る訓練
・立ち上がり訓練
・歩行訓練
・嚥下訓練(えんげ:物を飲み込む)
・関節の変形拘縮の改善
・排泄動作訓練
また、これ以外にも家族や住宅に対してのアドバイスも含まれています。対象者の心身の状態が良くなるように、さまざまサポートにをして快適に過ごすことを目指します。
医療保険
多くの方が気になる内容に、医療保険と介護保険の適用の問題が挙げられます。訪問リハビリは、どちらの保健も適用されるサービスです。医療保険か介護保険で一番違う点は、サービスの内容です。
料金はどちらも1回20分で307円です。そこに加えるサービスの内容の種類が変化します。医療保険の場合は、サービス提供体制強化加算と短期集中リハビリテーション加算が受けられます。介護保険はリハビリテーションマネジメント加算、訪問リハビリテーション社会参加支援加算が更に加わります。
更に医療保険の場合は、基本的に医師の相談によって利用回数が決まることなど違いが出てきます。自分がどちらに当てはまっているかは、診断を受け指示書を頂いている、病院に相談すると良いでしょう。
施設基準
訪問リハビリテーションがおこなえる病院は、厚生労働省によって示されている施設基準を満たさないといけません。施設基準には、人員基準と設備基準があります。
人員基準 | 職種 | 内容 |
医師 | 専任の常勤医師1以上 (病院、診療所と併設されている事業所、介護老人保健施設、介護医療院では、当該病院等の常勤医師との兼務で差し支えない。) | |
理学療法士 作業療法士 言語聴覚士 | 適当数置かなければならない |
・設備基準
①必要となる人員・設備等 設備及び備品 病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院であること。
➁指定訪問リハビリテーションに必要な設備及び備品等を備えてい るもの。
引用:https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000679685.pdf
メリット
訪問リハビリテーションにはメリットが多くあります。受けられる方は、要介護認定の方のため、通院の負担がなくなるのは大きなメリットです。
それ以外にも、訪問リハビリテーションはマンツーマンで指導を受けられます。自分のペースで指導を受けるため、無理せず丁寧にリハビリを進めていけます。また、家族など介護に困っている方がいる場合も助言がもらえるため、周囲の方も安心ですね。
「似たような言葉はいっぱい!訪問リハビリとの違いは?」
訪問リハビリテーションには、同じように在宅で受けられるサービスで似ている言葉がたくさんあります。どれが自分が受けられるサービスか分からなくなってしまいますよね。今回は、そんな方に向けて、間違えやすい言葉の意味についてご紹介します。
「老健リハビリ」
老健とは、介護老人保健施設のことで、介護を必要としている高齢者に対してリハビリをおこなう施設のことです。老健は、厚生労働省によって指定されている施設です。
介護老人保健施設を利用しておこなうリハビリをまとめて、老健リハビリと言います。その中には、訪問しておこなう訪問リハビリテーションも含まれています。
「予防訪問リハビリ」
予防訪問リハビリとは、高齢者の方に向けて要介護認定にならないように予防するためのサービスです。自宅などで、理学療法士や作業療法士によっておこなわれます。
違いとしては、サービスを受ける方が要介護認定になっているかどうかで変わってきます。サービスを受ける方が要介護認定であれば訪問リハビリ、当てはまらないと予防訪問リハビリとなっていきます。
「訪問介護」
訪問介護とは、利用者の住宅に行きホームヘルパーが日常生活の介護や支援をおこなっていくことです。そのため、目的やサービスをおこなう人が違ってきます。
訪問介護の場合は、ホームヘルパーがおこない日常生活の介護を目的としておこないます。一方、訪問リハビリは理学療法士や作業療法士等が、日常生活のリハビリを目的としています。
「自宅近くの訪問リハビリテーションを探す方法とは?」
訪問リハビリのことは分かったけど、近くに事業所があるのかどうか分からない。そんな方に向けて、訪問リハビリを探す方法をご紹介します。
厚生労働省から「介護サービス情報紹介システム」と呼ばれるサイトが公開されています。ここでは、受けられるサービスや都道府県を選ぶと、一覧でその病院やクリニックが表示されます。ぜひご活用ください。
参考:https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/
「訪問リハビリテーションでの理学療法士の役割とは?」
理学療法士の転職や就職を考えている方で、訪問リハビリテーションの求人を見た方は多くいるかと思います。訪問リハビリはとてもやりがいのある仕事のため、理学療法士として養った力を発揮できる職場です。
ここでは、年収や仕事内容など理学療法士の方に向けて、訪問リハビリの求人の内容についてご紹介します。
「年収・仕事内容」
訪問リハビリでは、理学療法士の方は介護の方のカルテやプログラムを見ながらリハビリを実施していきます。一軒当たりの訪問は40∼60分程度のため、一日だと5~6軒ほど回れるようです。
利用者の方のリハビリだけではなく、利用者の計画書の作成などの業務も加わります。また、訪問リハビリだけではなく、通所リハビリ等も併用しておこなわれる施設がほとんどです。
年収としては、ある都道府県の求人を参考にすると月収26万~50万円、年収390万~600万円程度なようです。その他の手当などは、施設によって差がありますので、比較して検討していくのが良いでしょう。
まとめ
訪問リハビリテーションは、要介護認定の方にとって自分のぺースでリハビリできる大切なサービスです。マンツーマンでおこなわれるため、無理なく安心してサービスを進められるため利用できる方は利用していくと良いでしょう。
また、家族の方にとっても介護の方法等を助言してもらい、心の負担が減ります。ぜひ、サービスを検討中の方は利用してみてください。
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