作業療法士と理学療法士の違いとは?試験対策の例文についてもご紹介
作業療法士と理学療法士の違いとは?試験対策の例文についてもご紹介
更新日:2023年02月09日
公開日:2023年01月31日

大学での入学を考える際、作業療法士と理学療法士どちらにしようか悩むこともありますよね。どちらも、リハビリに関わる職業のため、違いが分からない方も多くいるかと思います。
そこで、今回は作業療法士と理学療法士の違いについて解説しました。また、作業療法士の就職試験で多く聞かれる面接での例文についても載せました。ぜひ、今後の参考にしてみてください。
目次
作業療法士と理学療法士の違いを分かりやすくご紹介
作業療法士と理学療法士の違いは多くあります。特に、大学受験を希望している方にとってどちらの職業で生きていくかは悩ましいですよね。ここでは、給料や魅力などそれぞれの職業の良さについて紹介していきたいと思います。給料
国税庁の調査によると、作業療法士の月収は約27万円、年収は役390万円となっています。一方で、理学療法士の月収は約27万円、年収は約390万円です。どちらも、ほぼ同じ金額と言われています。
「引用:https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003084610」
給料による待遇の違いはほぼありません。そのため、昇給の度合やボーナスの有無など、勤める会社を選ぶのが大切になってきます。
需要
需要に関しては、今後も需要は多く存在します。特に高齢者社会が進んでいる日本では、リハビリの必要性は高まっています。
また、資格者数ですが厚生労働省の統計だと2040年には、供給に比べて需要が1.5倍になると推測されています。そのため、資格だけになってしまわないように自分の武器を磨いておく必要があるでしょう。
魅力
どちらの職業も、目標を患者さんともに達成していく達成感が魅力です。そのため、どちらの職業でもやりがいを感じながら仕事ができるでしょう。
作業療法士は、日常の動作の回復を目標にします。そのため、入浴、食事などの活動を目標にしてリハビリをおこなっていきます。理学療法士は、身体の動作の回復を目標にします。座る、立つ、起きると言った動作を中心にリハビリを進めていきます。
作業療法士と理学療法士の試験はどう違う?どっちがいい?
作業療法士と理学療法士は名前が似ているため、試験の内容はどうなっているか気になりますよね。実際には、試験内容は違うためそれぞれ専門分野を勉強する必要があります。ここでは、それぞれの試験内容の違いについてご紹介します。試験内容
作業療法士と理学療法士の国家試験内容は以下のとおりです。一般問題 | 実地問題 | |
作業療法士 | 解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、作業療法 | 運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、作業療法 |
理学療法士 | 解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、作業療法 | 運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要、作業療法 |
面接
理学療法士と作業療法士の国家試験には、面接はありません。そのため、面接をすることになるは就職活動をしているときです。
今回は、後に面接でよく使う志望動機などの例文を作りました。志望動機と理想像は、どの場所でも聞かれる質問です。例文を参考にしながら、事前に考えておくようにしましょう。
難易度
難易度については、合格者数を比べました。理学療法士は、令和3年に行われた試験の合格率は79.0%、直近6年間の平均で見ると約82.8%となっています。一方作業療法士は、令和3年に行われた試験の合格率は81.3%、直近6年間の平均では約81.5%です。
どちらの試験も合格者数の難易度はほぼ同じと言えるでしょう。
両方取得は可能?
両方取得は現実的には可能です。しかし、両方取得するには、一方の資格をとった後に、専門学校に通い、もう一方の資格を取得する必要があります。どちらも専門性が高い分野のため、1つの学校で同時取得できる所はないと言えるでしょう。
そのため、両方取得を考えている場合は費用と時間が必要です。両方の資格取得者は物事を多角的に見れることもあり、需要は高いようです。ご自身の懐と相談しながら検討するようにしきましょう。
作業療法士の志望動機はどうすればよい?例文も紹介
作業療法士を目指す方にとって、次にふさがる壁は面接です。就職や大学入学の際にも聞かれるので、どのように答えてよいか心配ですよね。
今回は、特に入学と就職で聞かれることの多い理想像と志望動機について例文とポイントを載せました。参考にしながら、ぜひ自分なりの面接の文章を考えてみてください。
理想像を聞かれている場合の例文
理想像を聞かれている場合は、自分の身近な人でもよいのでイメージすることが大切です。特に理学療法士ではなく、作業療法士としてどのようになりたいかをイメージすると良いでしょう。
日常生活に戻れるよろこびが味わえるのが、作業療法士です。そのため、もし理想像がうまくイメージできない場合は就職したい場所の理念や目標をみることも良いでしょう。求めているイメージに合わせて、自分がなりたいことを伝えるのも好印象です。
例文
おばあちゃんが認知症になり、家族で介護をしていた経験があります。そのとき、関わってくれた作業療法士さんが、トイレの動作や歩く動作などを細かく教えてくれて、おばあちゃんが日常動作をおこなえるようになりました。
おばあちゃんが笑顔になったのを見て、その方のように患者さんが笑顔になれるよような作業療法士になりたいと思いました。また、家族に対してリハビリのポイントを説明しているのを見て、患者さんの周囲にも安心を与えられるような存在になりたいと思っています。
志望動機を聞かれている場合の例文
志望動機は、必ず聞かれると言っても良い質問です。志望動機を聞かれている際には、特に作業療法士の中でも、その場所を選んだ理由を書くことが大切です。
作業療法士の職場は「身体障害領域」「老年期障害領域」「精神障害領域」「発達障害領域」の4つに分類されます。そのため、身体障害領域は総合病院やリハビリテーションセンター。老年期障害領域は老人介護施設。精神障害領域は精神科病院。発達障害領域は児童福祉施設が主な職場です。
なぜ、他の職場ではなくその職場なのか、過去の体験からどのようにして職場に活かせるかを書くのがポイントです。
例文
私は子供の頃、祖母が歩くのが困難になり、元気がなくなったことがありました。しかし、リハビリセンターに通い作業療法士の人にリハビリをしてもらうことで、祖母は徐々に元気になってきました。
祖母はやがて杖がなくても元気に歩けるようになりました。祖母は笑顔が増え、元気も戻ってきました。その姿に感動した私は同じように人を助ける仕事がしたいと考えるようになりました。
学生時代は、野球部のマネージャーをしていました。人の表情や状態を汲み取り部活に集中できるようにサポートしてきました。そのときに養った、人の気もちを思う力は作業療法士の仕事に活かせると思います。
貴院の「楽しく笑顔で暮らしていける」という経営理念を実現できる強みになると考えています。患者さんが元気に楽しく暮らしていけるように、リハビリをサポートしていける作業療法士になりたいと思い、貴院を希望します。
まとめ
作業療法士と理学療法士はどちらも魅力ある仕事です。そのため、もしどうしても両方の資格が欲しい場合には、専門学校で学び直し両方の資格取得もできます。
また、志望動機や理想像など聞かれることも多いですが、事前準備をしておけば落ち着いて答えられます。ぜひ、やりがいがあり今後も必要とされる職業なので、目指してみてはいかがでしょうか。
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