認定言語聴覚士について

これで認定言語聴覚士のすべてがわかる!?

2018.09.07

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
言語聴覚士がおじいさんとデッサン

言語聴覚士の業務は、失語症や高次脳機能障害、嚥下障害に対するリハビリが主になります。ただ、現代の日本では殆どが嚥下障害に対するリハビリが多くを占めています。
ですが、この嚥下障害はリスクが大きく、学校などでキチンとした訓練を受けれていないのが現実です。
その嚥下機能のリハビリに特化したかたちで始まったのが認定言語聴覚士です。
今回はこの認定言語聴覚士についてまとめました。

認定言語聴覚士とは

認定言語聴覚士は平成20年(2008年)に日本言語聴覚士協会によって作られた認定資格制度です。
上で書いたとおり、最初は嚥下障害に対する認定資格としてスタートしましたが、現在では、失語・高次脳機能障害領域、言語発達障害領域にも対応しています。 この資格が作られた経緯は、言語聴覚士の7割程度が関わっている嚥下障害に対し、キチンと教育を受けたものが、経験の浅い若い言語聴覚士である点。
また、40代以上の言語聴覚士ではそもそも学校などで学んでいない点。
このままでは満足した嚥下リハビリテーションを患者さんに提供できないことから、全国どこでも身近に嚥下リハビリテーションが受けられるようにという社会ニーズに合うようにとの思いから認定資格制度が作られました。

認定言語聴覚士が行う業務は、言語聴覚士とかわりません。
ただ、この資格をもった言語聴覚士は常に勉強し研鑽している証ですので、患者さんやご家族は安心してリハビリを受けていただけるでしょう。

認定言語聴覚士を取得するには

認定言語聴覚士を取得するのは、少々ハードと言えるでしょう。
前提条件として、
  • 言語聴覚士としての臨床経験が満5年以上ある
  • 生涯学習システムの専門プログラム修了
が条件になります。

この内、満5年以上の臨床経験は大丈夫でしょうが、生涯学習でミスが多いそうです。
まず、専門プログラムを受けるには、基礎プログラムの修了が必須です。
基礎プログラムは6種の講座(臨床のマネージメントと職業倫理臨床業務のあり方進め方、職種連携論、言語聴覚療法の動向、協会の役割と機構、研究法)があり、全ての受講が必要です。
ここに症例の発表や学術活動を行い4ポイント取得します。
これで基礎プログラムは修了となり、専門プログラムの受講が可能になります。

専門プログラムも基礎プログラムと同様に講座を受けます。
講座は9種あり、この中から4種受けることが必要です。
  • 関連科目
    言語・認知発達、言語・認知の加齢変化、音声言語聴覚医学、
    認知科学、心理学、言語学、音声学
  • サービス提供システム
  • 成人言語・認知
    失語、高次脳機能障害
  • 言語発達障害
  • 発声発語障害
    小児、成人
    摂食嚥下障害
  • 聴覚障害
    小児、成人
  • 臨床実習
  • 研究法
  • 症例研究
この専門講座と専門プログラムのポイント(8ポイント)を溜めると、晴れて受験資格となります。

資格を得ると認定言語聴覚士講習会を受けれるようになります。
この講習会(2日×3回)全てを同じ年度に受けることで、筆記試験が受けれます。
この筆記試験に合格することで、認定言語聴覚士になれます。

認定言語聴覚士は他の資格と同様に、5年毎の更新です。
更新要件は資格取得後5年以内に
  • 学会に2回以上参加する
  • 資格を取得した領域に関して、全国規模の学会で「発表」「講演」などから最低1つ行うこと
  • 生涯学習プログラムの専門講座を受けて更に邁進すること
が挙げられます。
認定言語聴覚士を取得しても給与が増えることは、ほぼありません。
ただ取得までに数々の講座や講習を受けることでスキルアップになると言えます。
もともと、認定言語聴覚士の目的が患者さんに満足されるリハビリですので、その目的通りといえばその通りでしょう。

また、認定言語聴覚士を取得していると、「日本摂食・嚥下リハビリテーション学会」の学会認定士を申請するだけで取得できます。
この学会認定士は看護師や介護など違う職種の方が取ることが多い資格ですので、普段とは違う職種の方と繋がりが持てます。
資格取得するのに時間がかかりますが、その分自分の能力として返ってくる認定言語聴覚士、取得してみてはいかがでしょうか。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

最新コラム記事