
職業人がやりがいを感じるときというのは人それぞれですが、どんな仕事でもやりがいを感じることができないと仕事に対する意欲が低下していきます。
理学療法士がやりがいを感じるときはどのような時なのでしょうか。
理学療法士のやりがい

大山泰弘さんという日本理化学工場の会長であり元社長さんの著書に印象に残る言葉がありました。
”人間の究極の幸せは四つ。
人に愛されること、
人に褒められること、
人の役に立つこと、
そして、人から必要とされること。
幸せは働くことによって
得られます”
理学療法士として働くということはそれだけでこの「人の役に立つこと・人から必要とされること」の条件を満たせるなぁと思ったわけです。
理学療法士は病気やケガで体が思うように動かない患者さんに対して立つ・座る・歩くなどの動作がうまくいくようにリハビリテーションを施す職業です。
リハビリというのはすぐに結果が出ません。一見すると何も変わっていないのではないかと思うことを地道に繰り返していくことで、少しずつ身体機能に変化が起こります。つまり日々の積み重ねが未来に結果として現れるということです。
リハビリを行う期間というのは人それぞれではありますが、一般的に数ヶ月~数年といったように長期的なスパンで行うことが多くなるのではないでしょうか。
時には患者さんから、なかなか改善されないじゃないか!といったように激しい感情をぶつけられることもあるかもしれません。それでも患者さん自身の力を信じ、支え続けるということは信頼関係を築いていく上でも重要なことですし、やりがいにつながってくるのではないでしょうか。
患者さんが病気や障害を受容することができるようにサポートする

病気や障害を受容するということはそれまでの自分とは全く違う人生を送っていくことを受け入れるということです。これはキューブラーロスの死の受容過程に似ています。死の受容過程とは人は命に関わる病気に罹患した場合に否認→怒り→取引→抑うつ→受容といったプロセスを経て亡くなっていくということを提唱されているものです。もちろんすべての患者さんに当てはまるものではないと言われてはいますが、私はこの理論は病気や障害の受容にも当てはまるのではないかと考えます。具体的には「こんなはずじゃなかった」と思うことは否認ですし、「なんで自分が病気(障害)に…」と思うことは怒りですし、「日頃の行いを改めるので神様どうか助けてください」と願うことは取り引きです。少し極端かもしれませんが病気や障害を告知された時というのは死の告知と同じくらいのストレスではないかと考えます。突然の病気や障害はそれまでの自分とは全く違う自分を生きていかなければならないからです。想像は容易ではありませんよね。
理学療法士はその渦中にいらっしゃる患者さんに寄り添うことができるのです。
どこにやりがいを感じるかというのは人それぞれですが、忙殺されそうな日々の中にやりがいを見出すことはモチベーションアップにもつながります。たのしい理学療法士生活を送ってください。
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