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認知症ケア専門士の仕事内容や活躍できる施設とは?資格取得後も研修参加でスキルに差がつく!

認知症ケア専門士の仕事内容や活躍できる施設、資格取得方法をはじめ、資格取得後の更新内容について詳しくご紹介します。

2021.05.14

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認知症ケア専門士の解説

現在、日本には約500万人に近い認知症患者がいます。 
医学の進歩と高齢化が進んでいることから、2025年には認知症を患う高齢者は700万人にものぼるといわれています。 
そこで、介護施設や福祉施設、医療機関などで認知症の方と接する機会が多くある方へ向けて創設された資格が「認知症ケア専門士」です。 
介護に従事する職種の方だけでなく、今や理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といった医療に従事する職種にも資格取得のメリットが大きいといわれる「認知症ケア専門士」。 
いったいどのような資格なのか?資格を取得することでどのような仕事ができるのか?認知症ケア専門士として活躍できる施設は?など、さまざまな疑問について詳しく解説していきます。 

認知症ケア専門士とは

認知症ケア専門士は、一般社団法人日本認知症ケア学会が主催している更新性のある民間資格です。 
認知症ケア専門士は、日本で年々増加している認知症患者さんに対して、優れた学識と高度なスキル、そして倫理観を備えた専門技術士を養成することを目的としており、2005年の創設以降2020年10月時点までに31,271名の方が資格を取得しています。 
資格取得者の多くは介護に従事する方ですが、近年では医療分野で活躍する医師や看護師、理学療法士や作業療法士などの間でも認知症患者のケアに役立てるために資格取得を目指すケースが増えています。 

認知症ケア専門士としてできる仕事

認知症ケア専門士は、認知症ケアに携わる施設などにおいて3年以上の実務経験がある方が取得できる資格であり、介護や福祉、医療における認知症ケアの実践が主な仕事となります。 
具体的な仕事内容は、認知症の方やそのご家族に対して認知症ケアに関する知識と技能に基づくサービスを提供すること、また認知症ケアを行う新人スタッフなどに対し指導や管理を行うことです。 
また、施設によってはケアチームのリーダーを任されることもあります。 
ケアチームのリーダーとして求められる仕事内容は、科学的エビデンスに基づいた認知症ケアの方法を共有すること、ケアに対する悩みを聞いて解決に導くことなどで、認知症ケアを実施するうえで欠かせない役割を担っています。 
 

認知症ケア専門士のいる施設

急速な高齢化に伴い認知症ケアの重要さが広く認知されるなか、認知症ケアの専門技術士として活躍できる認知症ケア専門士の需要はますます高まっています。 
認知症ケア専門士のいる施設はさまざまで、介護施設、医療機関、福祉施設、行政機関といった幅広い領域で活躍がみられます。 
介護・福祉施設では主に介護業務に従事する方が、また医療機関では医師や看護師、理学療法士、作業療法士などがそれぞれの役割のなかで資格を活かして働いています。 
また、行政機関では地域のアドバイザーとして活躍する方が認知症ケア専門士の資格を取得し、その専門性を活かして高齢者と関わりを持ちアドバイスを行う場面もみられます。 
認知症ケア専門士の資格を取得していることは、認知症に対する理解を深め、認知症の方への正しい対応方法を身につけている証明になるため、認知症の方やそのご家族が安心してサービスを受けられるよう積極的に認知症ケア専門士が在籍していることを紹介する介護施設なども増えています。 
 

認知症ケア専門士になるには

認知症ケア専門士になるにはのタイトルと指差しをするリハビリスタッフの男女イラスト.jpg

認知症ケア専門士になるには受験資格を満たしていることを前提に、認定試験に合格する必要があります。 
具体的にはどのような条件があるのか、試験内容はどのような内容なのか確認してみましょう。 

認知症ケア専門士になるには受験資格を満たす必要がある

認知症ケア専門士は、理学療法士や看護師、介護福祉士などの資格の有無に関わらず、開催実施年の3月31日までに満18歳以上であれば受験が可能です。 
ただし、認定試験を受けるには認知症ケアの関連機関や団体において試験実施年の3月31日より10年以内に3年間の実務経験(※)が必要となります。 
実務経験の証明には、認知症ケア実務経験証明書の提出が必要で、理学療法士や看護師、介護福祉士といった国家資格を取得している場合でもこの提出が免除ということにはなりません。 
認知症ケア専門士を目指したいけれど実務経験が3年未満であるという場合は、残念ながら受験資格を得ることができないため、まずは3年以上の経験を積むようにしましょう。 
 
(※)3年間の実務経験というのは勤務経験であり、ボランティアや実習、研修期間は含まれません。 

認知症ケア専門士になるには試験に合格する必要がある

認知症ケア専門士になるためには、受験資格を満たしているうえで、認定試験に合格する必要があります。 
認定試験は第1次試験と第2次試験があり、順番にそれぞれの試験に合格することで認知症ケア専門士の資格を取得することができます。 
 
第1次試験は筆記試験で、以下の4つの分野から、公式テキストとなる「認知症ケア標準テキスト」に準じた内容が出題されます。 
 

<第1次試験の試験分野> 
(1) 認知症ケアの基礎 
(2) 認知症ケアの実際Ⅰ:総論 
(3) 認知症ケアの実際Ⅱ:各論 
(4) 認知症ケアにおける社会資源 

 
出題数は各分野50問/ 4分野合計200問(マーク式・五者択一)で、分野ごとに70%以上の正答率となれば第1次試験に合格することができます。 
 
第2次試験では、第1次試験に合格していることを前提に論述と面接による試験が実施されます。 
論述は第2次試験の受験申請を行う際に必要書類として提出し、試験会場では6人を1グループとした面接(当日発表されるテーマに即した1分間スピーチとディスカッション)が行われます。 
第2次試験の合格基準は、提出した論述の評価より以下の5つの要件を満たしていることとされます。 
 

<第2次試験の合格要件> 
①適切なアセスメントの視点を有している者 
②認知症を理解している者 
③適切な介護計画を立てられる者 
④制度および社会資源を理解している者 
⑤認知症の人の倫理的課題を理解している者 

 
 
★認知症ケア専門士の試験の流れをもっと詳しく知りたい方はこちらのコラムへ 
認知症ケア専門士とは?リハビリに活かせる認知症ケア関連資格5選! 


資格取得後の更新について

認知症ケア専門士の資格更新について .jpg

認知症ケア専門士の資格取得後は、認知症ケアに関する優れた知識と技能、高い倫理観を備えた専門士であることを保持するために、5年ごとの資格更新手続きが義務づけられています。 
資格更新の方法については、学会が定める必要単位を取得すること更新料として10,000円の払い込み及び認定資格更新書類の提出を行うことで更新手続きを行うことができますが、意外と知られていないのが「どのようにして単位を取得するのか」というその具体的な内容についてです。 
そこで、以下では認知症ケア専門士の資格更新の方法として『単位の取得方法や単位数』について詳しくご紹介しています。 
認知症ケア専門士の資格取得を目指すなら、ぜひ更新手続きについても把握しておきましょう。 
 

認知症ケア専門士の資格更新には学会参加など30単位の取得が必要

認知症ケア専門士の資格を更新するには、5年間のうちに学会や研修会などに参加し30単位の取得が必要となります。 
もしも5年間のうちに30単位の取得ができなかった場合は、資格更新の保留申請を行うことにより期間を延長することができますが、申請を行わなかった場合最悪のケースとして資格を無くすこともあります。 
そうならないためにも、5年間できちんと30単位が取得できるように、どの学会や研修などに参加するのかといった計画を立てることが大切です。 
資格更新に必要な単位については、領域Ⅰ、領域Ⅱ、領域Ⅲに分けられており、資格更新に必要な30単位のうち20単位は領域ⅠとⅡから取得する必要があります。 
なお、領域ⅠとⅡの合算で30単位を取得した場合でも資格更新は可能です。 
 

<認知症ケア専門士の資格更新における領域区分> 
■領域Ⅰ…学術集会などへの参加 
■領域Ⅱ…生涯学習プログラムなどへの参加 
■領域Ⅲ…機関誌などへの論文発表 

 

学会や研修などで取得できる単位数

認知症ケア専門士の単位は学会や研修への参加をはじめ、論文発表などで単位を取得できますが、研修の規模に応じて取得できる単位は異なることもあります。 
そのため、学会や研修などで取得できる単位数についてはどれに参加したらどれだけ単位が取得できるのか、きちんと把握しておくことが大切です。 
以下では、領域Ⅰ(学術集会などへの参加)と領域Ⅱ(生涯学習プログラムなどへの参加)、領域Ⅲ(機関誌などへの論文発表)において取得できる単位数をまとめてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。 
領域1で取得できる単位数まとめ.jpg

領域2で取得できる単位数まとめ.jpg

領域3で取得できる単位数まとめ.jpg

認知症ケアに特化した資格なら認知症ケア指導管理士もおすすめ

認知症の方と接するうえで活かせる資格はいろいろありますが、そのなかでも認知症ケアに特化した資格取得を目指すなら、認知症ケア専門士のほかに「認知症ケア指導管理士」という資格もおすすめです。 
認知症ケア指導管理士は、一般財団法人「職業技能振興会」および「総合ケア推進協議会」が認定している民間資格です。 
認知症の方への適切なケアの実践をはじめ、ケアを行う方への指導・管理を行える人材の育成など、介護・医療現場で認知症ケアに携わる方の専門性向上を目的に創設されており、介護従事者をはじめ医療従事者の資格取得も多い資格のひとつとなっています。

認知症ケア指導管理士と認知症ケア専門士の違い

「認知症ケア指導管理士」と「認知症ケア専門士」はどちらの資格にも「認知症ケア」という名称が入っており、それぞれの資格にはどのような違いがあるのか分からないという方もいるかもしれません。 
そこで、それぞれの資格の違いについても触れておきましょう。 
まず資格を取得する目的についてですが、基本的にどちらの資格も認知症ケアの専門性向上を目指した資格となります。 
認知症の方と関わるうえで身につけておきたい知識や技術を習得するといった点においては、どちらの資格を取得しても仕事に活かすことができるでしょう。 
ただし、資格取得を目指すうえでは受験のハードルの高さや資格取得後、自己研鑽をするための学習内容には大きな違いがあります。 
認知症ケア専門士は受験資格として3年間の認知症ケアの実務経験が必要で、また資格取得後の更新においては学会や研修などに参加し5年間で30単位の取得が義務付けられています。 
一方で、認知症ケア指導管理士は資格や実務経験の有無にかかわらず誰でも受験することが可能で、また資格取得後の更新は2年に1度更新料の払込みだけでよいため、受験のハードルは認知症ケア専門士と比べてぐっと低くなります。 
そのため、認知症ケア指導管理士の資格は認知症ケアにおける実務経験は長くないものの、仕事に活かすために認知症ケアに特化した資格を取得しておきたいと考える方には、認知症ケア指導管理士がおすすめです。 
反対に、認知症ケアに関する実務経験が長く自己研鑽や生涯学習の一環として認知症ケアについて学びたいと考える方には、資格取得後も学会や生涯学習プログラムへの参加などの機会が多くある認知症ケア専門士がおすすめといえます。 
 
 
★認知症ケア指導管理士について詳しく知りたい方はこちらのコラムもおすすめ! 
『認知症ケア指導管理士』の難易度・資格取得方法・メリットなどを詳しく解説! 
 

まとめ

認知症ケア専門士は、認知症ケアにおける専門性向上を目的に生涯学習の一環としても活かせる資格です。 
資格取得後も認知症ケアについて学べる機会は多くあるため、専門的に認知症ケアについての知識や技術を身につけるには最適な資格といえます。 
リハビリに従事する理学療法士や作業療法士、言語聴覚士においては、認知症ケアチームに携わる方をはじめ、質の高いリハビリ提供を実施するうえで認知症という病気を根本から理解したいと考える方におすすめしたい資格です。 
資格取得を目指すうえでは、受験資格として認知症ケアに関する3年以上の実務経験があることをクリアする必要がありますが、誰でも受験ができるわけではないぶん資格取得を目指す意義は大いにあるといえるでしょう。 

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