老健で働く理学療法士の給料は高い?他職場との違いについても解説
老健で働く理学療法士の給料は高い?他職場との違いについても解説
更新日:2024年05月30日
公開日:2024年05月30日
![車椅子の女性のリハビリを補助する理学療法士](http://d9ccqsdjkf7lu.cloudfront.net/image/column/ptotst_worker/17170338452526.jpg)
老健(介護老人保健施設)は、要介護認定を受けた方が在宅復帰を目指す施設です。老健で理学療法士として働くと、高齢者のリハビリの経験を積めます。そのため、高齢者のリハビリの仕事をしたい方には、おすすめの職場です。
転職をする方にとって、給料は大切な指標です。理学療法士として老健で働きたい方も、給料事情は気になるかと思います。
本記事では、老健の理学療法士の給料、仕事内容や他の職場との比較について解説します。老健と他の職場の比較を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
老健で働く理学療法士の給料は?他職場との違いも解説
老健で働くことを考える場合、老健で働く理学療法士の給料が気になるかと思います。そこで、老健で働く理学療法士と理学療法士全体の給料を比較しました。老健で働く理学療法士の月収と理学療法士全体の月収は以下の通りです。老健で働く理学療法士 | 281,210円(介護職員等ベースアップ等支援加算取得事業所) | 355,060円(介護職員処遇改善支援補助金取得事業所) |
理学療法士全体 | 300,700円 |
「引用:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要|厚生労働省」
「参照:令和4年賃金構造基本統計調査|厚生労働省」
老健で理学療法士として働く場合、加算がある事業所によって給料は高くなるか違います。求人や面接の際に、給料を確認すると良いでしょう。
老健で働く理学療法士の役割は?業務内容についても解説
老健で働く場合、理学療法士の役割はとても重要です。仕事内容としても、リハビリにかかわる様々な仕事が存在します。アセスメントやリハビリのサポートなど、高齢者のリハビリにかかわる仕事を多く経験できます。ここでは、老健で働く理学療法士の概要について解説します。
役割
老健での理学療法士の役割は、リハビリを通して入居者の生活を良くすることが求められています。老健では、在宅での生活を目指したリハビリが中心です。そのため、病院等と比べると比較的短期間のリハビリが実施されます。短期間で実施するリハビリにおいて、身体能力の向上や改善が求められます。
リハビリにかかわる仕事が多いため、老健における理学療法士の役割はとても重要と言えるでしょう。
配置基準
老健(介護老人保健施設)では、厚生労働省によって100人あたりの配置基準が義務づけられています。理学療法士の場合は、入所定員100人当たりの人員配置基準が1人以上と定められています。(ただし、作業療法士もしくは言語聴覚士と合わせた人数となっています。)「参照:第144回社保審-介護給付費分科会|厚生労働省」
職場の規模が大きいほど、働く理学療法士の数も増えていくでしょう。
業務内容
老健で働く理学療法士の主な業務内容は、以下のとおりです。●入所者の身体機能や日常生活動作(ADL)の能力評価
●リハビリテーション計画の立案
●リハビリの実施・サポート(補助)
●日常生活動作(ADL)の支援
●在宅復帰に向けた家族・本人への助言
●支援者会議
老健で働く理学療法士は、在宅に向けたリハビリが多くなります。そのため、病院と比べると比較的軽度な状態の患者さんのリハビリが多いと言えるでしょう。
老健のリハビリは忙しい?他職場との違いについて解説
転職を考える際に気になるのが、職場事情です。理学療法士の職場は多種多様なため、職場によって仕事内容は大きく変わります。そのため、転職を考える際には、老健と他の職場の仕事内容の違いを理解することが大切です。ここでは、転職を考えている方に向けて老健と他の職場の仕事の違いについて解説します。
仕事内容の違い
老健での理学療法士は、高齢者に向けた慢性期のリハビリが中心です。そのため、高齢者のリハビリの経験を積みたい方にとっては、良い職場と言えるでしょう。日本理学療法士協会によると、理学療法士の代表的な職場として以下の職場があります。
● 医療施設
● 介護サービス施設・事業所
● 障害福祉施設
● 障害福祉サービス事業所
● 教育研究施設
● 行政・自治体・団体・機構等(病院・介護保険・障害者関連施設を除く)
● 法人本部等
● 企業、起業、公的保険外(ヘルスケア産業・予防等)サービス
「引用:会員の分布|日本理学療法士協会」
他の職場では、対象年齢の違い。リハビリの対象となる症状や疾患の違いがあります。また、法人本部や企業など、リハビリ以外の仕事が多くなる職場もあります。
病院との比較
高齢者が対象の職場として、病院と老健は比較されることが多くあります。老健と病院の違いとしては、以下の3つが挙げられます。対象となる疾患
老健では在宅復帰を目指す方が中心のため、慢性期の疾患が中心です。病院では、急性期の疾患が多くなります。病院によっては、入院する方がいるため、若年層から高齢者まで幅広い年代の方のリハビリをする場合もあります。業務内容
老健では個別のリハビリ以外にも、集団リハビリの時間があります。大人数でのリハビリの経験は、老健にしかないメリットと言えるでしょう。病院では、リハビリの他にカンファレンスや退院時サマリーの仕事も存在します。老健に比べると、リハビリ業務以外の時間が病院は多いと言えるでしょう。
勤務時間
老健では、利用者が日中にリハビリをするため日勤での勤務が多くなります。ショートステイなど、他のサービスを展開している場合は夜勤や早番等も存在します。一般的には、日中での勤務がほとんどです。病院では、早番や遅番の勤務など時間がさまざまです。病院によっては、土日祝日に勤務する可能性もあります。シフト制のため、勤務時間は不規則になると言えるでしょう。
老健は忙しい?
老健で働く場合、忙しさは職場によって変化します。そのため、利用者が多い職場では忙しいと感じる場合があります。以前は理学療法士として働く場合、老健は比較的残業が少ない職場と言われていました。しかし、現在75歳以上の人口が初めて2000万人を超え、10人に1人が80歳以上となっています。*
高齢者の人口が増えているため、老健の利用者も増えています。利用者が増えると、理学療法士1人にかかる負担は大きくなると言えるでしょう。
*「参照:統計からみた我が国の高齢者|総務省」
リハビリに特化したい理学療法士の方に老健はおすすめ
老健(介護老人保健施設)は、慢性期の高齢者のリハビリ経験を積めます。高齢者の増加により、老健を利用する利用者も増加しています。そのため、今後も需要がある仕事です。リハビリの経験も多く積みたい方にとって、老健は理想的な職場です。高齢者のリハビリ経験を積みたい方は、ぜひ目指してみてはいかがでしょうか。
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