

理学療法士は『リハビリのスペシャリスト』
理学療法士とは、病気やケガ、障がいなどによって「歩く・座る・立つ」といった基本動作能力に問題を抱える人に対し、失った機能の回復や維持、またケガの悪化の予防などを目指し、運動療法や物理療法によるリハビリ治療を行う専門家です。病院や老人介護施設といった医療・福祉分野をはじめ、プロスポーツクラブのトレーナーなど、運動機能回復を目的としたリハビリのスペシャリストとして、活躍の場は多方面に広がっています。
理学療法士になるには国家試験の受験が必要
理学療法士の資格は簡単に取得できるものではありません。医師免許と同じく、理学療法士の資格は国家資格であり、国家試験の受験資格を満たし合格した者だけが理学療法士免許を取得することができます。
一般的な受験資格は、文部科学省が指定する学校もしくは厚生労働大臣指定の理学療法士養成施設にて3年以上学んでいることが条件となります。
これから理学療法士を目指そうと考えている方は、まずは現在住んでいる地域から通える該当学校または該当養成施設を探し、卒業までに受験に必要な知識を身に付けることが先決です。現在高校生の方は、卒業後の進学先を明確にしておくことで理学療法士としての道も開けてくるでしょう。
なお、補足としてですが“すでに作業療法士の資格を取得している方”は、上記該当学校において2年以上学ぶことで国家試験の受験資格を得ることができます。また、リハビリテーション先進国などの“海外で理学療法士の学校を卒業し免許を取得した方”は、所定の手続きと不足している単位を取得することで、日本でも理学療法士として活躍することも可能です。
試験の合格率は70%以上が平均的
国家試験の難易度については、前年度の合格率などによって多少出題される問題内容に変更がある傾向が高いようですが、しっかりと指定学校または養成施設にて基礎~応用を学んでいれば、ここ最近の合格率でみれば70%以上と概ね合格は狙いやすいといえます。
広がる理学療法士の活躍の場

理学療法士免許の取得後は、病院をはじめとした医療サービスだけでなく、介護・福祉サービスの分野や市や区役所などの行政機関、健康予防やスポーツなどといった幅広い分野で活躍することができます。2025年を前に超高齢化が進む日本では、地域包括ケアシステムの推進が図られるなど、保健・医療・福祉の一体化もより強化されており、今後理学療法士の需要は更に高まることが予想されています。全国的に求人も多く、常に必要とされる職であるため、理学療法士をこれから目指す方にとって道がどんどん開けていくことになるでしょう。
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