理学療法士の仕事は大変なことばかり?気になる真相は…
先輩理学療法士が仕事を続ける理由とは…!
更新日:2019年06月07日
公開日:2018年09月06日

平成30年度の理学療法士国家試験では9,885人(※)の方が試験に合格しており、合格率も81%(※)と高い数値が出ています。このように現代では多くの理学療法士の方が活躍しており、年々人数も増加しています。
しかし、国家試験に合格できたとしても「仕事が大変なのではないか」「うまく患者さんとやっていけるか」と不安になる部分はありませんか?
これから理学療法士として働くうえで、大変なことは何か知っておきたいですよね。理学療法士ならではの苦労や悩みには何があるのか一緒に探っていきましょう。
目次
いまさら聞けない!理学療法士の仕事で大変なこと

肉体労働による疲労
理学療法士の仕事といえば『リハビリの介助』が一番に思い浮かぶかと思います。自身だけの力ではうまく動けない方のリハビリのトレーニングをする場合は、全身を使って介助を行います。男性で体力に自信のある方であれば心配はいりませんが、女性の方であれば肉体労働は慣れてないと大変です。しっかり体づくりを行っていないと腰痛に悩まされてしまいます。
コミュニケーションを十分にとること
理学療法士は患者さん一人一人に合わせてリハビリのメニューを考えます。その際に医師と相談して考えるだけではなく、患者さんの意見も聞いて計画を立てることが重要です。十分なコミュニケーションをとっていないと円滑に治療が進まなくなり、患者さんのやる気を下げる原因を作ってしまいます。
また、リハビリのメニューに関して患者さんの希望と家族の希望が合わない場合もあるため、双方の意見を取り入れてリハビリを行わなければなりません。患者さんの不安を取り除くために日常会話も積極的に行わなければならず、コミュニケーションに神経を使うという方が多いようです。
効果が出るまで時間がかかる
リハビリはすぐに効果が出る場合もありますが、数ヶ月単位で治療を行ってやっと効果が出るという場合がほとんどです。理学療法士は効果が現れるまで何度もリハビリのメニューを改善して最善な方法を見つける必要があります。「このまま治療を続けていても意味がないのでは…」と不安になることもあると思いますが、根気強く治療を続けて経験を積むことで患者さんの小さな変化にも気づけるようになるでしょう。
医療分野と介護分野、職場別ではこんな苦労が!

理学療法士はいろいろな職場で活躍していますが、その分野は医療分野と介護分野の大きく2種類に分けられます。分野別でも大変なことには違いがあるようです。それは何かみていきましょう。
まず、医療分野で働く理学療法士についてです。大きい病院であれば患者さんの数が多く、年代もバラバラです。さらに、患者さんの入れ替わりも激しいため、十分な体力と対応力が必要です。しかし、さまざまな疾患を患っている方が多く、理学療法士ではあまり担当しない症例にも関われるため、有意義な経験を積むことができます。
次に、介護分野で働く理学療法士についてです。特別養護老人ホームなどの施設を利用する方は高齢者がほとんどです。高齢者は日頃から運動をする習慣がなく筋力が低下している方が多いため、リハビリの効果も現れにくくなっています。よって、より個別なリハビリの計画を立てなければならないことから、幅広い視野と経験が必要になります。養成校で習ったことを工夫して治療に活かさなければなりません。
“大変なこと”を乗り越えるには?理学療法士の魅力

以上のように理学療法士として働いていると大変なことが多くあります。理学療法士を目指すモチベーションが下がったという方もいるかもしれませんが、理学療法士の魅力もたくさんあります。
それは、「やりがいを実感できること」です。理学療法士は、直接人と関わる職業であるため苦労することも多いです。しかし、その苦労を乗り越えてリハビリの効果が現れたときや、患者さんに喜んでもらえたときはやりがいを感じられるでしょう。そのやりがいを感じることこそが、理学療法士として長く働ける秘訣です。
また、理学療法士は看護師のように複数人を同時に対応するわけではなく、患者さん一人一人にゆっくり時間をかけて向き合うため、信頼関係も築けます。信頼されていれば、医師には相談できないことも相談されることがあり、自身が必要とされていると実感できます。
最後に

前述したとおり、理学療法士として働くうえで大変なことや苦労することは多くあります。しかし、現在働いている理学療法士は患者さんの笑顔を原動力に仕事を続けています。仕事内容もやりがいを感じやすいもので、患者さんの体の変化を一番近くで直接見ることができます。
これから待ち受けるであろう困難や苦労をぜひ前向きに捉え、患者さんの機能向上とともに、自身も成長できるということを念頭に置き、理学療法士として活躍していってください。
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