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転職エピソードVol.8 言語聴覚士の場合『リハビリのスキルが足りない』編

PTOTSTワーカーによるPT・OT・STのお悩みコラム!こちらでは、『リハビリのスキル不足』に悩んでいた言語聴覚士の転職エピソードをご紹介しています。

更新日:2020年05月28日

公開日:2020年05月28日

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リハビリスキルを上げるための転職をした言語聴覚士とそのエピソードを聞く転職アドバイザー

PT・OT・STのお悩みコラムでは、PTOTSTワーカーを通して転職を成功させた方々の「転職エピソード」をご紹介します。

PT・OT・STの転職エピソード

言語聴覚士 絵里

絵里さん:34歳
転職歴:3回
★前職:回復期(小児リハ)/言語聴覚士
★現職:老健/言語聴覚士

PT・OT・STの転職エピソード/絵里さんの場合

ご無沙汰しております!転職活動の際は大変お世話になり、本当にありがとうございました。

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お久しぶりです!いえいえ、とんでもありません!転職をされて半年以上経ちますが、無理なく働かれているようでなによりです。

はい!背伸びしないで自分らしく働ける場所に出会い、いまは転職して本当によかったと思っています。

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それはよかったです!それでは、さっそく絵里さんの転職エピソードを伺っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

はい、こちらこそよろしくお願いします!

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元介護職でST歴は2年。小児リハのスキル不足に悩み…

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絵里さんはもともと介護職員として働いていた経歴があり、STになられてからの経験年数は浅いと伺っています。そういった背景もあり、転職に至るまでご自身のリハビリのスキル不足に悩まれていたとのことですが…。

そうなんです。年齢が年齢なだけにベテランに見られがちなのですが、元介護職員としての経歴のほうが長く、STの資格を取得してから現在までの経験年数は2年と少ししかありません。ですが、STとしてはじめて就職したところが小児リハでして。もともと難しいといわれている分野でもありましたし、さらに私は経験すら少ない。そのため、自分のスキル不足に悩むことは頻繁にありました。

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具体的には、どういったことに対してスキルが足りないと思われたのですか?

小児リハは経験があるセラピストでも難しいといわれている分野なのですが、子どもの発達具合やさまざまな症例に合わせて常に勉強を重ね、ケースバイケースで対応していかなくてはいけません。しかし、勉強の範囲外で予想外なことが起きたりすると内心パニックで…。「正しいアプローチができていたのか?」と反省することも多かったです。また、障がいに対して親御さんと認識のズレがあったときにうまく説明ができなかったり、伝わりにくかったりすることも多く、どんどん自信を無くしてしまいました。あとは、STのミーティングで使用する症例のレポート作りも苦手でした。自分の言葉でうまく説明ができず、調べた内容で取り繕ったことも結局は知識として身についていないということなので、このまま小児リハで続けていけるのかという不安はすごく大きかったですね。

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経験もスキルもない。このまま続ける?それとも辞める?

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ご自身の経験不足やスキル不足にかなり引けをとられていたとのことですが、それでも転職に至るギリギリまで、小児リハで頑張って続けていくかどうかを悩まれていそうですね。

そうですね。小児リハでのリハビリスキルが足りないとはいえ、STとしてもっとできることはたくさんあると思っていましたし、せっかく就職したのだからスキルを磨くチャンスはまだまだあるとも思っていました。しかし、先輩STでさえ自信がないと言われることもあるのに、私は更にもっともっと下のレベルのことができていなくて悩んでいるんです。無理をして小児リハを続けて、またへこむことの繰り返しなのかと想像すると…、続けるかどうかという選択は非常に悩ましかったですね。

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なるほど。せっかく経験を積める環境にいるのにもかかわらず、やすやすと辞めてしまうのは勿体ないという想いがあったのですね。

せっかく頑張ってSTになったのに…という想いはずっとありましたね。それに、担当している子どものなかにはすごく頑張って取り組んでくれる子も多くいたので、それを私が中途半端に投げ出すのはどうなの?という罪悪感もありました。ですが、やはり小児リハにおけるスキル不足からくる不安や悩みは消えず…。段々とそういった気持ちを抱えながら子ども達に向き合い続けるのが苦しくなり、最終的には転職することを選択しました。

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元介護職員としての経歴、そしてSTとして原点へ

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小児リハで続けていくことを断念し、スキル不足でも無理なく働ける場所を探して転職活動をはじめられたわけですが、転職の希望条件としてはどのようなことを挙げられましたか?

転職活動をはじめた頃は、まだそこまで確固たる希望みたいなものはなく、なんとなくプライベートと仕事を両立させたいという想いが先行していました。理由としては、前職では勉強会やミーティングなどが頻繁にあったため、あまりプライベートとの両立が図れていなかったからです。それに、知識や技術が足りていないことが悩みだったので、考えたら休みの日も自分なりに勉強をしたりセミナーに行ったりしていて、ゆっくりできる時間ってあまりなかったんですよね。そういったことを考えていくうちに、転職を機に無理のない範囲で働くのもいいんじゃないかな、と考えるようになりました。とはいえ、私自身STとしての経験年数が少ないところがやはりネックではあったので、どういった転職がベストなのかは決めかねる部分もあり、アドバイザーさんに相談させていただいたりもしました。

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その結果、見えてきた道が元介護職員である絵美さんの原点となる介護施設…!というわけですね。

はい、そうですね。アドバイザーさんには、元介護職の経験もあってSTとしての知識もあるならきっと強みになると言っていただいたことが、自分の背中を押すきっかけになりました。もともとは介護士として高齢者をサポートする側にいましたが、医療的な面からもサポートしたいという想いからSTへと転身した経緯があるので、小児リハで苦い経験をしたからこそ介護施設で可能性を探してみるのもいいのかなと。それに、介護施設での求人の多くは労働条件が病院よりだいぶ落ち着いていて、無理なく勤務できるところが多かったので、そういった面においても希望と合致したように思います。

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介護と言語療法の観点から働きかけられる強みを活かして

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いろいろと介護施設の求人を見極めながら、ご自身が働きたいと思える場所を見つけ、無事小児リハから老健へと転職を叶えられましたが、転職をしてよかったと思うことは?

転職をしてよかったと思うことはいろいろありますが、一番は介護業界に戻ってきてよかったなということですね。元介護士としての経験があるので、STとしての視点を持ちながら高齢者のサポートを行えますし、介護施設におけるSTの役割や必要性というものもなんとなく分かってきて、自分なりに積極的に行動できるようになりました。リハビリのスキル不足という点で自信を持てなかった私ですが、老健では前職で勉強してきたことや経験してきたことを活かせる場面も多く、少しずつ自信がついてきたように感じます。最近では、介護職の方から痴呆に対するアプローチやコミュニケーションに対して質問されることなども増え、周囲から頼りにしていただけているという状況も嬉しく思っています。あとは、やはりなんといっても忙しすぎない環境というのがいいですね。老健におけるSTの業務は決して多くはないので、基本的に終業時間に仕事がなければすぐに帰れるのがありがたいです。

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老健に転職したことで自信を持てるようになったことは大きな変化ですね。プライベートとの両立も図りやすくなったようでよかったです。

以前の小児リハ時代と比べると、いまは背伸びしすぎず無理なく働き続けられる環境にいると思うので、転職して本当によかったなと思います。今後は、生活期リハビリについてもっと学んでいくこと、ST視点から施設で活かせるアイディアなどを発信していくことを目標に頑張っていきたいです。

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転職が前向きな行動へと繋がったこと、弊社としても嬉しく思います。今後も絵美さんらしく頑張ってください!応援しています!

【編集部からの一言】

今回の転職エピソードでは、「リハビリのスキルが足りない」と悩んでいた言語聴覚士の転職エピソードをご紹介しました。自身のスキルが足りないと悩む方は大勢いるかと思いますが、働く施設や対象とする疾患や病理によっては、少なからず向き・不向きは出てきます。そのため、リハビリのスキル不足を解消するための転職活動においては、『どういった分野でならスキル不足をカバーできるか?』ということを見極めながら、転職先を探すことが大事です。また、リハビリ以外の業務において苦手な項目や不安を抱えている場合には、身近な先輩もしくは上司に相談してみることもひとつの手です。何事もすべて完璧にこなせる人は少数派であり、多少の苦手意識を持っている人のほうが大多数であることをふまえ、マイナスに感じることをプラスに持っていくにはどうしたらいいのかを考えることから、まずは一歩進んでみてはいかがでしょうか。
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