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【2020年最新】作業療法士国家試験の合格率と推移について

最新の作業療法士国家試験の合格率をはじめ、過去から現在に至るまでの受験者数や合格者数、合格率の推移から国家試験の傾向についてご紹介!

更新日:2023年04月06日

公開日:2020年12月03日

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作業療法士国家試験の合格率と推移について

高齢化や障がいへの理解が深まっていることで年々リハビリの需要が高まっていることから、作業療法士を志す人は増加傾向にあります。
作業療法士になるには、国家試験に合格し作業療法士免許を取得することが必須となりますが、今後受験を控えている方が気になることといえば国家試験の合格率についてではないでしょうか。
そこで、当コラムでは作業療法士国家試験の最新情報として令和2年の合格結果をはじめ、過去の合格状況から合格率の推移についてご紹介していきます。
現役生をはじめ既卒生として今後作業療法士国家試験に挑む方は、最新の国家試験の傾向をふまえ、ぜひ合格を目指す参考にしてみてください。

令和2年の作業療法士国家試験の合格状況

出願者数受験者数合格者数合格率
作業療法士6.590人6,352人5,548人87.3%
(うち新卒者)4,980人4,795人4,515人94.2%
最新となる令和2年 第55回 作業療法士国家試験では、受験者数6,352人に対し合格者数5,548人、合格率87.3%という結果でした。
今回の国家試験における合格ラインは以下の通り。

●総得点 167点以上/277点
 ●実地問題 43点以上/120点

昨年度の結果と比較すると、第55回 作業療法士国家試験の合格率は16ポイント増加しており、過去に実施された国家試験の合格率のなかでも高い数字となっています。
なお、確認のために作業療法士国家試験の内容についても触れておきましょう。
作業療法士国家試験は例年2月下旬に実施され、試験はマークシート式で5つの選択肢の中から1つまたは2つの正解を選択します。
試験内容は大きく分けて一般問題と実地問題の2種類から出題されます。

■一般問題
解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む。)、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法

■実地問題
運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む。)及び作業療法


※作業療法士の国家試験に関する最新情報は厚生労働省のHPからご確認ください。


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作業療法士国家試験の受験者数・合格者数・合格率の推移について

作業療法士国家試験結果過去5年間.jpg

過去5年間(2016~2020年)における作業療法士国家試験の合格結果から、受験者数・合格者数・合格率の推移についてみていきましょう。

年度受験者数(新卒者)合格者数(新卒者)合格率(新卒者)
第51回(2016年)6,102人(5,004人)5,344人(4,711人)87.6%(94.1%)
第52回(2017年)5,983人(5,303人)5,007人(4,800人)83.7%(90.5%)
第53回(2018年)6,164人(5,289人)4,700人(4,435人)76.2%(83.9%)
第54回(2019年)6,358人(5,137人)4,531人(4,108人)71.3%(80.0%)
第55回(2020年)6,352人(4,795人)5,548人(4,515人)87.3%(94.2%)
作業療法士国家試験合格率の推移グラフ.jpg

2016年から2020年までの過去5年間における作業療法士国家試験では、受験者数は大きな変動はないものの、開催年によって合格率にはややばらつきがみられました。
2016年の第51回から2017年の第52回にかけては、2年連続で合格率が80%以上と高い結果となっていたものの、2018年の第53回では76.2%、2019年の第54回では71.3%と大きく下回る結果となりました。
特に、2018年の第54回は歴代の試験のなかでも高い難易度となりました。
しかし、2020年の第55回では合格率87.3%と前年度から大きく回復し、過去5年間のなかで2番目に高い数字となっています。
なお、過去5年間における平均合格率は81.2%で、平均合格者数は5,026人
毎年約5,000人弱の人が合格をしていることをふまえると、これまでに得た知識や技術を振り返りながらしっかり試験対策を行っていれば、合格への道はそう難しくないといえます。

現役生と既卒生の合格率の違い

現役生と既卒生の違いのタイトルと国家試験マーク式テストと問題を解く手.jpg

作業療法士国家試験を受験する人の大半は養成学校などに通う新卒者となる現役生で、全体の受験者の約1割程度の人が既卒生となっています。
どの国家試験においても既卒生と比べて現役生のほうが高い合格率を誇るケースが多いですが、作業療法士の場合はどれくらいの差があるのでしょうか。
過去5年間における現役生と既卒生の合格率の推移についても確認してみましょう。

現役生と既卒生の合格率の推移.jpg

作業療法士国家試験における現役生と既卒生の合格率の推移をみてみると、現役生の合格率は過去5年間いずれの開催年においても80%以上と高い数字をキープしていることが分かります。
一方で、既卒生は現役生の合格率の半分以下となる30%台となる年も多く、最も高い合格率となった2020年の第55回でも66.3%と厳しい結果となっています。
試験の難易度が高い開催年については全体的に合格率が低くなってしまうことも想定できますが、それでも現役生と既卒生の合格率には明らかに大きな差があります。
既卒生となってからの受験は現役生と比べてハードルがかなり上がるため、今後受験を控えている方は養成学校などで実習や授業を通して学べる間にしっかりと試験対策を行い、万全の状態で試験に挑むべきでしょう。


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作業療法士国家試験に合格するには?

作業療法士国家試験に合格するには.jpg

試験の難易度によって合格率が左右されることも多い作業療法士国家試験。
できれば現役生のうちに一発で合格したいところですが、惜しくも毎年1,000人前後の方が不合格となっているのが現状です。
とはいえ、毎年受験者全体で平均80%以上の合格率となっている結果をみると、作業療法士になるために必要な知識や技術を養成学校できちんと習得しておけば、十分資格取得を目指すことは可能といえます。
これらをふまえたうえで、作業療法士国家試験に合格するためにはどのようなことを意識して取り組めばよいのでしょうか。
参考例として、国家試験に合格するための受験対策方法として以下の方法をご紹介します。

●勉強に適した時間帯(早朝など自身が集中できる時間帯でもよい)に勉強をする
●理解している点と理解していない点が分かるノートを作るなど、ノートの取り方を工夫する
●学習範囲を決めて月ごとにスケジュールを組んで取り組む
●正解をするまで繰り返し過去の問題集を解く
●模擬試験を有効活用し、時間配分やマークミスなどをチェックし本番に備える
●年明けから試験直前までは体調管理に気をつける


上記で挙げたこと以外にも国家試験に合格するためのコツはたくさんありますが、いずれも自身に合った勉強法を選ぶことが大切で、また無理なく取り入れることも継続するためのコツです。
ぜひご自身に合った勉強法を取り入れてみてください。

確認しておきたい作業療法士国家試験合格後の手続きとは

作業療法士になるには国家試験に合格することが大前提ですが、実は合格の通知を受け取るだけでは作業療法士として働くことはできません。
国家試験に合格した後、正式に作業療法士として働くためには免許申請を行い、厚生労働省が管理する有資格者名簿に登録される必要があります
万が一、免許申請を行う前に作業療法士の仕事に従事した場合には行政処分の対象となってしまうため、国家試験に合格したら速やかに手続きを行わなければいけません。
具体的な作業療法士の免許申請は、以下のとおりです。

【作業療法士の免許申請方法】
1.電子政府の総合窓口e-Govより作業療法士免許申請書をダウンロードし、必要事項を記載する
2.住民票の写しまたは戸籍謄本(※1)と、健康診断書(※2)を添付
3.1.2とともに登録免許税(収入印紙)9,000円を用意し、住所地の保健所(一部県については県庁)へ提出

(※1)発行日から6ヶ月以内のもの
(※2)発行日から1ヶ月以内のもの


なお、作業療法士免許申請書については、例年12月から1月にかけて養成学校に配布されているもの、もしくは保健所に備えてあるものを使用することも可能です。
申請書の記載内容については、上記でご紹介している電子政府の総合窓口e-Govより参考資料を確認のうえ、不備なく記載するようにしましょう。

作業療法士国家試験前からの就職先探しも大切

国試前からの就職先探しも大切.jpg

作業療法士になるための必要過程となる授業や実習を経て、晴れて作業療法士国家試験に合格したら、いよいよ作業療法士として新しい職場で働く日々が待っていることでしょう。
多くの受験生は、作業療法士の資格取得に向けて勉学に励むなか、長期間の実習などを通してそれぞれが進みたい道を探し、受験勉強と並行して就職活動を行います。
早い方だと夏ごろに、遅い方でも秋ごろにはほとんどの方が就職活動を終えるのが一般的です。
とはいえ、内定をもらっている方のなかには「本当にこの就職先でよかったのか」と卒業後の進路に迷われる方も少なくありません。
それもそのはず。
リハビリ需要が高まっていることで作業療法士が活躍できる場は年々拡大しており、病院や福祉施設、障がい者施設などさまざまな領域における仕事があり、求人募集をかけるところも増加傾向にあります
豊富な選択肢があるなかで、作業療法士としての経験がまだない方にとって自身に合う職場をみつけることは難しいことといえます。
そのため、就職で失敗をしないようにためには前もって計画的に自己分析やキャリアプランを立て、慎重に就職活動や転職活動を行うことが大切になってきます。
PTOTSTワーカーでは、試験前をはじめ試験合格発表後に転職や就職をお考えの方を対象とした無料のキャリア相談を随時行っております
作業療法士の就職・転職に特化した専門のキャリアアドバイザーによる面談では、就職に関するさまざまなお悩みのご相談をはじめ、全国の求人から希望条件に合わせた就職先の選定やご紹介を行っております。
はじめての就職で不安な方には、担当アドバイザーによる丁寧な履歴書対策や面接対策のサポート、さまざまな施設の見学や面接同行といった手厚いサポートも完全無料で行っています。
勤務先によって仕事内容の違いや待遇面、給与の違いは大きいため、将来的なキャリアを見据えた就職・転職相談も随時行っていますので、就職について気になることがあればお気軽にご相談してみてはいかがでしょうか。


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まとめ

作業療法士を目指している方なら誰もが気になる国家試験の合格率についてご紹介してきましたが、過去の合格状況から最新の合格状況をみても、全体の合格率が70%を割っている年はないため試験の難易度はさほど高くないといえます。
特に、過去5年間における新卒者の平均合格率は88.5%と高い水準となっているため、これまで養成学校で習ったことをしっかり勉強していれば、合格することはそう難しいことではないでしょう。
とはいえ、合格率が高いからといってそれほど勉強をしなくても大丈夫と楽観視してしまうのは危険です。
作業療法士国家試験ではこれまで習ってきたことが広範囲から出題されるため、試験直前のたった1~2ヶ月で詰め込めるようなものではありません。
比較的高い合格率だからと気を抜かずに、試験当日まで試験対策と体調管理を徹底して挑みましょう。
なお、試験後の就職についてお悩みがある方はいつでもお気軽に
作業療法士の就職エージェント PTOTSTワーカーまでご相談ください。


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